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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科26巻9号

1998年09月発行

文献概要

研究

開頭手術を必要とした大きな下垂体腺腫の視力予後と再発について—Frontotemporal ApproachとInterhemispheric Approachの比較

著者: 黒川泰任1 上出廷治1 丹羽潤1 大坊雅彦1 端和夫1

所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.813 - P.821

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I.はじめに
 下垂体腺腫の手術目的は,1)異常高値を示すホルモンの正常化,2)術後のホルモン分泌の機能低下を引き起こさない,3)腫瘍自体のmass effectの減少(主に視神経に対して)である.しかしながら,腫瘍が大きくなり,また再発を繰り返すような例ではその発育形式はinvasiveで,全摘出することはきわめて困難である.すなわち,機能性腺腫におけるホルモン値の正常化や,術後に下垂体機能低下を引き起こさないようにすることは,ほぼ不可能である.したがって,大きなもの,あるいは再発例における下垂体腺腫の手術の目的はただ1つ,視神経に対する減圧,すなわち視力の維持のみといっても過言ではない.
 このような下垂体腺腫例において,開頭手術を必要とした大きな下垂体腺腫摘出の手術アプローチ法の違いによる予後,特に術前後の視力の変化と腫瘍の再発について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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