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報告記
The 2nd ISAVM印象記
著者: 宮本享1
所属機関: 1京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.847 - P.848
文献購入ページに移動 脳および脊髄動静脈奇形に対する第2回国際シンポジウム(The second international symposiumon cerebral and spinal cord arteriovenous mal-formations(The 2nd ISAVM)は平成10年6月13日・14日の二日間にわたって国立京都国際会館において開催された.平成8年6月名古屋において脊髄外科学会に引き続いて第一回国際シンポジウムが愛知医科大学 中川 洋教授と信大学小林茂昭教授により共催されたのを受け,その2年後の今年に再び本邦において京都大学 橋本信夫教授により開催された.当初第一回シンポジウムと同じように脊髄外科学会(会長:大津市民病院 小山素麿先生)と連動してその翌日に大津において開催される予定となっていたが,会場その他の都合で脊髄外科学会の翌日から2日間にわたって京都で開催されることになった.
The 2nd ISAVMは橋本会長の方針でAVMの治療・臨床研究に実際に携わっている第一線の脳神経外科医を主な対象としてプログラムが構成された.そしてAVMに対する治療法であるmicro-surgery, radiosurgery, endovascular interventionをどのように組み合わせて用いるかという主題を中心にspinal AVMやdural AVFを含めて熱心な討議が行われた.このため,各分野を代表してBonn大学Schramm教授・Florida大学Friedman教授・Emory大学Dion教授により特別講演が行われた.また,もう一つの主題であるposttreat-ment sequelae of palliatively treated AVMを検討すべくSeoul大学Han DH教授によりAVMに対するpalliative embolizationの長期成績がmini-lectureとして発表され,聴衆の関心を引いていた.いずれの招待講演の内容も臨床データに基づく誠実な発表であり,radicalityのある治療を重要視し,可能であればAVMは外科的治療により治療すべきであり,より困難な症例に対してradiosurgery, endovascular interventionを如何に効率よく外科治療と組み合わせるかという現実的な内容であった.これらの発表を中心に本邦からも総演題数50を越える多くの優れた報告がなされた.討論を通じてAVM各治療法のcompeti-tion, combination, cooperationという本シンポジウムの主題が再確認された.
The 2nd ISAVMは橋本会長の方針でAVMの治療・臨床研究に実際に携わっている第一線の脳神経外科医を主な対象としてプログラムが構成された.そしてAVMに対する治療法であるmicro-surgery, radiosurgery, endovascular interventionをどのように組み合わせて用いるかという主題を中心にspinal AVMやdural AVFを含めて熱心な討議が行われた.このため,各分野を代表してBonn大学Schramm教授・Florida大学Friedman教授・Emory大学Dion教授により特別講演が行われた.また,もう一つの主題であるposttreat-ment sequelae of palliatively treated AVMを検討すべくSeoul大学Han DH教授によりAVMに対するpalliative embolizationの長期成績がmini-lectureとして発表され,聴衆の関心を引いていた.いずれの招待講演の内容も臨床データに基づく誠実な発表であり,radicalityのある治療を重要視し,可能であればAVMは外科的治療により治療すべきであり,より困難な症例に対してradiosurgery, endovascular interventionを如何に効率よく外科治療と組み合わせるかという現実的な内容であった.これらの発表を中心に本邦からも総演題数50を越える多くの優れた報告がなされた.討論を通じてAVM各治療法のcompeti-tion, combination, cooperationという本シンポジウムの主題が再確認された.
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