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症例
吃様症状を呈した脳梁梗塞の1例
著者: 津本智幸1 西岡和哉1 中北和夫1 林靖二1 前島伸一郎1
所属機関: 1国立南和歌山病院脳神経外科 2国保日高総合病院脳神経外科
ページ範囲:P.79 - P.83
文献購入ページに移動吃音(stuttering)とはICD-1018)において「単音,音節,単語を頻繁に繰り返したり,長くのばすことによって特徴づけられる話し方,あるいは話のリズミカルな流れをさえぎる,頻繁な口ごもりや休止によって特徴づけられる話し方」と定義されている.幼児期に発症する発達性吃音(develop-mental stuttering)は一般に知られているが,吃音の既往歴を持たず,成人になってから脳血管障害などの脳病変によって起こってくるものは吃様症状・吃症状(acquired stuttering)などと呼ばれ,比較的稀である.またその責任病変や発現機序については未だに一定の見解を得ない.今回われわれは脳梗塞によって発症し,種々の検査から脳梁が責任病変と考えられた1例を経験したので若干の考察を加えて報告する.
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