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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科27巻11号

1999年11月発行

文献概要

研究

モヤモヤ病間接血行再建術におけるわれわれの工夫

著者: 竹村直1 佐藤慎哉1 黒木亮1 斎藤伸二郎1 嘉山孝正1

所属機関: 1山形大学脳神経外科

ページ範囲:P.987 - P.992

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I.はじめに
 もやもや病に対する手術方法として,STA-MCA anastomosisに代表される直接血行再建術2)と,encephalo-duro-arterio-synangiosis(EDAS)5),encephalo-myo-synangiosls(EMS)3),encephalo-duro-arterio-myo-synangiosis(EDAMS)5)等に代表される間接血行再建術がある.これまでの報告では,両者ともに血行再建の有効性が認められている.
 しかし,直接血行再建術と間接血行再建術のどちらがより有効であるかという点に関しては,現在でも議論されているところである.直接血行再建術は,血流改善効果が間接血行再建術よりも早期に得られるという利点がある一方,小児では,STA,MCAなどの血管が細く吻合が手技的に困難であること,またそれに伴う麻酔時間の延長,donor血管末梢部での頭蓋内外での血管吻合を犠牲にする可能性のあること,吻合血管の狭小化や閉塞の報告があることから,間接血行再建術を選択する施設も多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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