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研究
80歳以上の高齢者破裂脳動脈瘤に対するPlatinum Coilを用いた血管内治療
著者: 杉浦康仁1 平松久弥1 宮本恒彦1 竹原誠也1 赤嶺壮一1 角谷和夫2 篠原義賢2 大石晴之3 檜前薫3
所属機関: 1聖隷三方原病院脳神経外科 2藤枝市立病院脳神経外科 3焼津市立病院脳神経外科
ページ範囲:P.147 - P.154
文献購入ページに移動近年,人口の高齢化に伴い高齢者破裂脳動脈瘤に遭遇する機会が増えてきている.しかし,80歳以上の高齢者では直達術による侵襲が高いため実際に外科的治療のなされる率は極めて少なく10),その取り扱いに苦慮しているのが現状である.一方,脳動脈瘤に対してplatinum coilを用いた血管内治療が盛んに行われ良好な結果が得られてきているが1-3,5,13,20,23),この手技は直達術と比べ侵襲が少なく全身状態不良例にも適している.われわれは,80歳以上の高齢者破裂脳動脈瘤に対してもこの血管内治療を可能な限り行ってきたが,現時点で比較的良好な成果が得られている。高齢者脳動脈瘤を対象とした血管内治療のまとまった報告はなく,今回,80歳以上の破裂脳動脈瘤に対するplatinum coilを用いた血管内治療の有用性,適応,問題点につき検討し報告する.
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