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症例
三次元CT血管造影法(3D-CTA)にて出血源を診断し得た急性硬膜下血腫の1例
著者: 木下良正1 町多賀雄1 佐藤義男1 矢羽田時良1 三宅悦夫1
所属機関: 1三宅脳神経外科病院脳神経外科 2産業医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.157 - P.161
文献購入ページに移動三次元CT血管造影法(3D-CTA)は従来の脳血管撮影に比してわずかな侵襲で頭蓋内血管を描出することができ,特に.未破裂動脈瘤の検出や狭窄性病変の検索に威力を発揮している1).最近のヘリカルCTの発達,コンピュータの発達によりごく短時間に良好な3次元画像の再構成が可能になり,頭蓋内血管障害の診断に有用で脳血管撮影とともに重要な位置になりつつあるのが現状である1).特に緊急を要する患者の診断において出血源の検索では簡便,短時間に頭蓋内動脈および静脈を描出できる点で不可欠な検査法となりうると考えられる10).今回,われわれは高齢者の急性硬膜下血腫の出血源の検索にこの3D-CTAを使用し,本方法が頭部外傷患者の緊急診療に有用であったので症例報告する.
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