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症例
PICA Communicating Arteryに発生した多発性動脈瘤の1例
著者: 藤原和則1 藺藤順1 金山重明1
所属機関: 1八戸市立市民病院脳神経外科 2東北大学脳神経外科
ページ範囲:P.177 - P.182
文献購入ページに移動後下小脳動脈(PICA)の形態はバリエーションに富み,全体の32%で一側のPICAの低形成が,また4%では欠損が見られる1).このような場合,一側のPICAからvermisを越えてarterial bridgeを形成し,communicating vesselとして対側へ還流していることが珍しくない.Hlavinら5)は,そのarterial bridgeに発生した動脈瘤を“aneurysmof the PICA communicating artery”と呼び,初めて報告している.今回われわれが経験した1例は同血管に発生した動脈瘤としては3例目であるが,多発例としては初めての報告であり,興味深いと思われたので報告する.
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