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症例
内頸動脈による視神経圧迫—Decompressionにて視野障害改善の得られた1症例
著者: 内野正文1 根本匡章1 大塚隆嗣1 倉光徹1 磯部裕2
所属機関: 1済生会横浜市南部病院脳神経外科 2済生会横浜市南部病院眼科
ページ範囲:P.189 - P.194
文献購入ページに移動視力低下や視野欠損を主症状とする視神経障害の原因としては,下垂体腫瘍を初めとする視交叉近傍の腫瘍,動脈瘤などが代表的である.その中に稀ではあるが動脈硬化により蛇行拡張した内頸動脈が視神経を直接圧迫し視神経障害を来たすことも知られている.しかし,従来この診断は容易ではない上,治療法も未だに確立したものがなく,したがって手術成績も良好ではなかった.われわれはMRIや脳血管写に工夫を加えこれを診断し,視神経管開放術を施行,視野障害改善の得られた1症例を経験したので報告する.
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