Neurological Surgery 脳神経外科27巻3号

1999年03月発行

症例

塞栓術中に痙攣発作と一過性皮質盲を来たした小脳AVMの1例—脳血管内手術に伴う出血性合併症とまぎらわしかった症候性一過性造影剤漏出

著者： 中居康展¹ 兵頭明夫¹ 岡崎匡雄² 柴田靖² 松丸祐司² 能勢忠男²

所属機関： ¹筑波大学臨床医学系脳神経外科 ²北茨城市立総合病院脳神経外科

ページ範囲：P.249 - P.253

I．はじめに
　脳血管造影に伴う皮質盲は非イオン性造影剤が使用されるようになって極めて稀な合併症となった．今回われわれは，脳血管内手術中に出血性合併症と判断が困難であった痙攣発作と一過性皮質盲を呈した小脳AVMの1例を経験した．本例における特徴的な画像所見を含め，若干の文献的考察を加えて報告する．