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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科27巻4号

1999年04月発行

文献概要

症例

鎖骨下動脈の解離型再狭窄に対してステント留置が有効であった1例

著者: 小林英一1 嶋崎勝典2 下枝宣史2 平井伸治1 山浦晶1

所属機関: 1千葉大学脳神経外科 2下都賀総合病院脳神経外科

ページ範囲:P.365 - P.369

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I.はじめに
 鎖骨下動脈狭窄症は,時にsubclavian stealsyndromeを誘発する特異な病変であり,近年の血管内治療の進歩と相俟って,percutaneous trans-luminal angioplasty(PTA)による治療が積極的に行われている.しかし,症例の蓄積とともにその合併症や適応の限界も明らかになってきており3,6,8,10),特に動脈壁解離は急性閉塞の原因として重要視されている.今回われわれは,左鎖骨下動脈狭窄症に対して行ったPTAによる拡張の後5ヵ月にて動脈壁解離を伴った再狭窄が進行し,ステント留置により良好な開通をみた1例を経験した.短期の観察であるがPTAの限界とステントの有効性を示すものとして,若干の文献的考察を加えここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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