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研究
成人慢性硬膜下血腫症例の硬膜及び血腫外膜の血管構築について—組織学的研究
著者: 田中輝彦1 貝森光大2
所属機関: 1青森県立中央病院脳神経外科 2青森県立中央病院病理検査科
ページ範囲:P.431 - P.436
文献購入ページに移動成人の慢性硬膜下血腫(以下本症)は,Virchow(1857)13)以来多数の研究にもかかわらず,その本態は未だ不明であり,動物実験でも本症の完全なモデルは作成されてはいない3,14).本症の肉眼的特徴は,正常な硬膜と脳表の間に存在し,厚い外膜と薄い内膜に包まれ,主として流動性内容を有する血腫である4).組織学的特徴は外膜内に必ず巨大な毛細血管様血管が存在することであり,macrocapillary(MC)14),sinusoidal channel lay-er3,4),giant capillary6)などと呼ばれている.
私共は本症の外膜と硬膜の血管構築について検討したのでその結果を報告する.
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