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症例
結節性硬化症に合併し17年後に急速な再発増大をみたSubependymal Giant Cell Astrocytoma(SGCA)の1手術例
著者: 川崎史朗1 山本祐司1 角南典生1 須賀正和1 大朏祐治2
所属機関: 1松山市民病院脳神経外科 2高知医科大学第二病理
ページ範囲:P.550 - P.556
文献購入ページに移動結節性硬化症の3.7-17%に脳腫瘍が合併し,そのほとんどがsubependymal giant cell astrocy-toma(SGCA)である2).その発症経過の特徴および細胞起源については議論の多いところであるが,germinal matrix cellと同様な多分化能をもつ細胞の増殖が推測されている6,9,11,14,15).今回われわれは部分摘出術を行い経過観察していたところ17年後に急速な再発増大を認め,全摘出術を行った46歳男性のSGCAを経験した.そこで初回と今回の摘出標本を免疫組織学的に対比検討したところ腫瘍細胞の染色性に異同を認めた.自験例は成人発症のSGCAで本腫瘍の発症経過や細胞起源について考察するのに貴重な症例と思われたので報告する.
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