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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科27巻6号

1999年06月発行

文献概要

症例

自然経過を捕えることができた静脈洞血栓症を伴う硬膜動静脈瘻の1例

著者: 若本寛起1 宮崎宏道1 篠田淳男1 稲葉真1 石山直巳1

所属機関: 1平塚市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.563 - P.568

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I.はじめに
 硬膜動静脈瘻(以下DAVF)の成因,病態については,今までにも複数の説が唱えられ,各々の説を支持する症例報告も散見されるが,未だ包括的な結論は出ていない.今回われわれは横・S状静脈洞血栓症患者の経過観察中に,静脈洞の再開通と同時にDAVFの新生を認め,さらにその後,静脈洞血栓症の再発と同時にDAVFの増大を偶然にも画像的に確認することができた1例を経験した.今までにDAVFの発生前後の長期自然経過を報告した例は少なく,DAVFの発生機序,及び静脈洞血栓症との因果関係を知る上でも貴重な症例と考え,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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