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解剖を中心とした脳神経手術手技
末梢性顔面神経麻痺の再建術—半側舌下神経顔面神経端側吻合術および大耳介神経移植術
著者: 澤村豊1 浅岡克行1
所属機関: 1北海道大学脳神経外科
ページ範囲:P.799 - P.806
文献購入ページに移動頭蓋底外科の発達によって,それまで到達が困難であった深部の病変や手術不能とされていた後頭蓋窩や頭蓋底を広範に侵す病変の治療が可能となってきた.しかし一方で,このような手術の最中に脳神経が損傷される,また場合によっては,手術の目的に従って意図的に切断されるために,術後に機能障害を残すことは,依然として少なくない.なかでも,顔面神経麻痺は,咀嚼や飲水などの機能障害や,著しい顔貌の変形を来たすため,患者の精神的苦痛は計り知れないものがある.これは同時に,術後の社会復帰にも大きな障壁となるため,傷害された顔面運動筋の機能再建は極めて重要な意義がある.
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