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研究
頸部内頸動脈狭窄性病変に対する自己拡張型ステント(Wallstent®)を併用した経皮的血管形成術の経験と問題点
著者: 荒川芳輝1 石井暁1 上野泰1 菊田健一郎1 善積秀幸1 後藤泰伸1 西崎順也2 森本将史3 佐藤徹3 光藤和明4 山形専1
所属機関: 1倉敷中央病院脳神経外科 2国立循環器病センター脳血管外科 3京都大学脳神経外科 4倉敷中央病院循環器内科
ページ範囲:P.817 - P.823
文献購入ページに移動近年,血管内治療として頸部内頸動脈狭窄性病変に経皮的血管形成術(percutaneous transluminalangioplasty:PTA)が行われつつあるが,PTAだけでは十分な拡張が得られなかったり,PTA時の塞栓症,再狭窄等の問題がある8,9,11,13,18,21,23).また頸部頸動脈狭窄性病変に対しては頸動脈血栓内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)が有用性を認められた治療法として存在している4,5,16).こうした中,血管内治療においては,冠血管の狭窄性病変におけるステント併用PTAの有用性が認められ6),頸部内頸動脈狭窄性病変に対してもステント併用PTAの報告がなされている3,17,22).
今回われわれは頸部内頸動脈狭窄性病変に対して自己拡張型ステントを併用した経皮的血管形成術を行い良好な結果を得たので,その初期成績,合併症,再狭窄率について文献的考察を加え報告する.
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