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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻1号

2000年01月発行

文献概要

解剖を中心とした脳神経手術手技

前交通動脈瘤の手術

著者: 佐野公俊1

所属機関: 1藤田保健衛生大学脳神経外科

ページ範囲:P.9 - P.16

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I.はじめに
 前交通動脈動脈瘤の手術はpterional approachとinterhemispheric approachが一般的であるが,今回はpterional approachについて述べる.
 pterional approachの利点1-3)は,くも膜下出血例の急性期手術においてくも膜下腔の広範な開放と可及的血腫除去が可能なこと,嗅神経の損傷が少ない点,また早期に同側の前大脳動脈や両側の中枢側動脈が確保できる点などがあげられる.欠点としては,高位前交通動脈では脳の圧排が強く,ときとしてgyrus rectusの一部切除を必要とする場合がある.両側A1, A2及び前交通動脈の5本の血管が密集する部位であり,動脈瘤と諸血管の位置関係が場合によっては理解しにくいことがある.また高位(2cm以上),後方向き動脈瘤では,視野内では処理が困難なこともある.これらに観点をおいた前交通動脈(Acom)動脈瘤へのpterional approachについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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