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文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
頭蓋底悪性腫瘍の一塊摘出術
著者: 行木英生1 安心院康彦2
所属機関: 1静岡赤十字病院耳鼻咽喉科 2静岡赤十字病院脳神経外科
ページ範囲:P.855 - P.863
文献購入ページに移動耳鼻咽喉科領域の悪性腫瘍が頭蓋底に浸潤した症例の中で手術適応があると判断されたものに対しては,腫瘍を含む頭蓋底と顔面頭蓋の一塊摘出術が行われる.切除の対象となる頭蓋底は主として鼻・副鼻腔悪性腫瘍が浸潤する前・中頭蓋底と聴器あるいは耳下腺悪性腫瘍が浸潤する中・後頭蓋底の2種類である.前・中頭蓋底はさらに前,中,および前中頭蓋底の3部位に分けられる.本稿では発生頻度の点から,鼻・副鼻腔癌の浸潤に対する前中頭蓋底・鼻副鼻腔一塊摘出術について,解剖を中心とした手術手技の解説を行う.なお,頭頸部癌の外科的治療理念の立場からは,癌の摘出法は分割切除ではなくて一塊切除が基本である1,2).
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