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読者からの手紙
読者からの手紙—経管栄養を開始する際の工夫
著者: 金景成12 水成隆之1 小林士郎1 寺本明2
所属機関: 1日本医科大学付属千葉北総病院脳神経外科 2日本医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.925 - P.925
文献購入ページに移動当施設においては,経管栄養を開始する以前より,お湯,もしくは5%ブドウ糖100mlを胃管より投与しているが,経管栄養開始が予想される場合そこに0.1%ゲンチアナバイオレット(ピオクタニン)を1ml混和している.そうすることによって気管分泌物の色調より早期に誤嚥を発見することが可能となり,経管栄養投与の可否を検討する上で有用な情報を得ることができる.われわれの経験では,100mlにて問題を生じない場合でも誤嚥を生じる場合が稀ではあるが存在するため,250mlで同様の試みを行い,経管栄養を開始することとしている.ゲンチアナバイオレットは本来色素であるが,人体には非刺激性であり,最近ではMRSAに対し抗菌作用を有しているとも報告されている2).この方法は非常に簡便かつ有効であり,誤嚥が発見された場合も,体位等を工夫することによって,比較的安全に経管栄養を開始/再開することができ,実際臨床においても軽微な努力で不幸な誤嚥を防げる可能性があると考えられる.
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