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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻2号

2000年02月発行

文献概要

解剖を中心とした脳神経手術手技

不随意運動症の病態と定位脳手術

著者: 富田享1 大本尭史1

所属機関: 1岡山大学脳神経外科

ページ範囲:P.107 - P.125

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I.はじめに
 定位脳手術が適応となる不随意運動症は,大脳基底核および視床において錐体外路系神経回路網のどこかに異常を来たし,その結果として惹起された“hyperkinetic state”(振戦,固縮,バリズム,ジストニア,ヒヨレア等)であり,final commonpathwayとしての視床に対する破壊術が治療の中心であった.ところが,Laitinenの報告37)以来,脱抑制という概念で“hypokinetic state”(パーキンソン病の無動,姿勢保持障害等)にも適応が広がり,淡蒼球内節,視床下核が注目されるようになった.これらの手術の理論的背景として,De-Longら12)の大脳基底核を中心とする錐体外路系神経回路網の仮説(Fig.1)は,疾患の病態を理解する上で極めて有用である.本稿においては,主に不随意運動症に関連した大脳基底核の線維連絡を中心に定位脳手術について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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