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症例
治療に難渋したSinking Skin Flap症候群の1例
著者: 程塚明1 竹林誠治1 中井啓文1 橋詰清隆1 田中達也1
所属機関: 1旭川医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.245 - P.249
文献購入ページに移動広範囲減圧開頭術は,重症頭部外傷,脳血管障害や脳浮腫の著明な症例においてしばしば行われる手術である.この術後の合併症としてsinking skin flap症候群は比較的よく知られている14).この病態としては,骨欠損部に直接,大気圧が加わることにより,様々な神経症状を呈する,とされており,頭蓋骨形成術にて神経症状は軽快し,予後は良好である.今回われわれは,骨欠損部の著明な陥凹を認め,進行性の片麻痺と無動無言症を呈したsinking skin flap症候群の1治験例を経験したので報告する.
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