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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻3号

2000年03月発行

文献概要

症例

椎骨動脈—後下小脳動脈解離性動脈瘤Trapping術後,Hyperperfusion Pressure Breakthroughによる小脳出血を来たしたと考えられる1症例

著者: 玉野吉範12 氏家弘1 堀智勝1

所属機関: 1東京女子医科大学附属病院脳神経センター脳神経外科 2東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科

ページ範囲:P.257 - P.262

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I.はじめに
 解離性動脈瘤の破裂によるsubarachnoid hemor-rhage(SAH)の頻度は,近年digital subtraction angiography(DSA)や3 dimension computed tomography(3D-CT),magnetic resonance im-ages(MRI)等の検査機器の進歩普及によって増加している.一般的に椎骨動脈系の解離性動脈瘤ではSAHにて発症する症例が多く,内頸動脈系では血管閉塞による脳梗塞で発症する場合が多いと言われている16,17).その治療方法は,最近では血管内治療による報告も散見されるが11),明らかな頸部を持たない解離性動脈瘤の場合,一般的にはproximal clippingもしくはtrappingが有効であると思われる.
 今回われわれはSAHにて発症し,右椎骨動脈—後下小脳動脈分岐部(VA-PICA)よりdistalのVAに発生した解離性動脈瘤に対してtrapping術を施行し,その翌日病側PICA領域に出血を来たした症例を経験したので,その発生原因について若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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