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解剖を中心とした脳神経手術手技
頭蓋内硬膜動静脈瘻の治療
著者: 桑山直也1 遠藤俊郎1 高久晃1
所属機関: 1富山医科薬科大学脳神経外科
ページ範囲:P.305 - P.319
文献購入ページに移動頭蓋内硬膜動静脈瘻は硬膜動脈を主な流入動脈とし,硬膜静脈洞(あるいは稀に脳表静脈)に流出する動静脈シャントである.その多くは横・S静脈洞部および海綿静脈洞部に発生するが,前頭蓋底,上矢状静脈洞,静脈洞交会,テント,下錐体静脈洞,辺縁静脈洞などにも稀にみられる.また静脈洞を介さず,テント上下の脳表静脈に直接流出するタイプもみられる.本疾患の本態は静脈洞壁に存在する硬膜血管の動静脈瘻と思われるが,その成因や進行機序については未だ不明である.本疾患はしばしば治療に難渋する疾患であったが,近年の血管内治療の進歩によりその治療成績は飛躍的に向上した.
本稿では主に血管内治療のスタンダードな方法について述べ,さらに治療難渋例の外科的治療について著者らの経験を紹介したい.
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