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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻5号

2000年05月発行

文献概要

総説

Functional MRIの現状と未来

著者: 中田力123

所属機関: 1新潟大学脳研究所・脳機能解析 2カリフォルニア大学・デイビス校・神経内科 3新潟大学脳研究所脳疾患解析センター

ページ範囲:P.403 - P.410

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I.はじめに:歴史的背景
 1946年,原子核の磁化magnetizationが示す物理現象に関する論文が二つPhysical Reviewに相次いで掲載された4,22).一つは東海岸の勇Har-vard大学から,一つは西海岸の勇Stanford大学からの報告であった.Edward Mills Purcellに率いられたHarvardチームは高周波radio frequen-cy(rf)エネルギーのresonance absorptionに着目し,その現象をnuclear magnetic resonance(NMR)と名付け,Felix Blochに導かれたStan-fordチームは隣接するrfコイルにもたらすelec-tromotive forceの立場からnuclear inductionと呼んだ註1).これがNMR誕生の歴史である.その後,急速に進んだ技術革新は1950年代後半までに構造解析に必須の方法論として確固たる地位を持つ近代NMRを確立することとなる.これは主としてRichard R.Ernstに率いられたVarianAssociatesa註2)の努力によるとされる.
 1895年ドイツ物理学者のWilhelm Conrad RöntgenによるX線の発見より出発した臨床画像学は1972年Hounsfieldによって発表されたcomputed tomography(CT)により革命的変革を遂げた10)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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