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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻7号

2000年07月発行

文献概要

研究

脳神経外科領域における近赤外分光計HEO-200の使用経験

著者: 黒田敏1 宝金清博1 小林徹1 安田宏1 牛越聡2 斎藤久寿3 阿部弘1

所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2北海道大学放射線科 3札幌麻生脳神経外科病院

ページ範囲:P.607 - P.613

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I.はじめに
 近赤外線スペクトロスコピー(near infrared spectroscopy;NIRS)は,近赤外光が皮膚や頭蓋骨を含む生体組織を非常によく通過することや,ヘモグロビンやミトコンドリア内のチトクロームオキシダーゼなどの生体内色素が近赤外光に対して特異な吸収曲線を有していることを応用して考案された7).NIRSは,非侵襲的かつ持続的に脳循環動態や酸素代謝の変化を測定することが可能であることから,高次機能の局在診断や手術中の脳虚血モニタリングとして,次第に普及している1,2,10-15,22)
 われわれは以前,島津製作所社製の近赤外分光計OM-100AあるいはOM-110)を用いて頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy;CEA)や内頸動脈のバルーン閉塞試験(balloon occlusion test;BOT)の際に,NIRSによる脳内ヘモグロビンの酸素化状態やチトクロームオキシダーゼの酸化還元状態をモニターすることの重要性を強調してきた13-15).今回,われわれは新たに開発されたより軽量で小型の近赤外分光計16)を,脳神経外科領域のモニタリングとして使用して,その有用性を確認したため報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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