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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻7号

2000年07月発行

文献概要

症例

治療経過中にうっ血性脳出血を来たしたHigh Flow CCFの1例

著者: 本山靖12 大西英之1 越前直樹1 金本幸秀1 井田裕己1 藤本憲太1

所属機関: 1大阪警察病院脳神経外科 2天理よろず相談所病院脳神経外科

ページ範囲:P.647 - P.651

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I.はじめに
 Barrow Type A1)の頸動脈海綿静脈洞瘻(caro-tid-cavernous fistula,以下CCF)に対する治療としては経動脈的バルーン塞栓術が第一選択である4,10).また,内頸動脈の狭窄例などバルーンを留置することが困難なものに対しては,経静脈的コイル塞栓術が行われている5,8).しかし,カテーテルの操作が困難なものや血管内治療が不成功に終わったものに対して直達手術が必要になる場合も存在する.
 今回われわれはhigh-flow shuntを有するdirect CCFに対して経動脈的アプローチと経静脈的アプローチを試みたが成功せず,経過中に脳内出血を来たした症例を経験したので報告する.直達手術にてcortical refluxへの流出路であるsphenoparietal sinus(以下SpPS)の閉塞を行った.術後残存したCCFに対しては再度経静脈的アプローチにてコイル塞栓術を完成させた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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