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症例
超選択的局所線溶療法が有効であった左房内粘液腫による中大脳動脈塞栓症の1例
著者: 山野目辰味1 吉田研二1 三浦一之2 小川彰2
所属機関: 1岩手県立大船渡病院脳神経外科 2岩手医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.653 - P.658
文献購入ページに移動脳主幹動脈閉塞症,特に中大脳動脈閉塞症(MCAO)に対する治療法として超選択的局所線溶療法(LIF)が行われ,その有用性が報告されている2,3,21).
今回われわれは,左房内粘液腫によるMCAOに対しLIFを施行し再開通を得た症例を経験したが,粘液腫による脳塞栓の原因として腫瘍周囲に付着した血栓,また腫瘍そのものによる場合の2つが考えられる.現在までに左房粘液腫による脳塞栓は多くの報告がみられるが4,6-9,11,13,15,16,19,23),LIFを行った報告は少な13),粘液腫に起因する脳塞栓に対する治療法についても考察を加え報告する.
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