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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科28巻8号

2000年08月発行

文献概要

症例

脳神経外科手術後のdiphenylhydantoin投与によるpure red cell aplasiaの2例

著者: 田中滋也1 東條秀司2 太良光利3 上津原甲一4

所属機関: 1田中脳神経外科クリニック 2ひまわり病院 3鹿児島市立病院内科 4鹿児島市立病院脳神経外科

ページ範囲:P.713 - P.717

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I.はじめに
 脳神経外科領域では抗けいれん剤は繁用される薬剤であり,特にdiphenylhydantoin(DPH)は,脳神経外科手術に際して静脈注射により急速飽和ができる点から使用される頻度は高い4)
 DPHの一般的な副作用として皮膚症状,骨髄機能異常に加えて巨赤芽球性貧血,再生不良性貧血,溶血性貧血,白血球減少症などの血液系異常が出現することも知られている5).一方,脳神経外科手術後のDPH投与により,赤芽球系の産生のみが障害を受け赤芽球癆(pure red cell aplasia:PRCA)が出現したとの報告が散見され1-3,6-9.11,13-16,18,19,21,23-26),DPHと麻酔剤の相互作用により出現する可能性が示唆されている8,19).われわれは,このような2症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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