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症例
頭蓋外内頸動脈解離性動脈瘤の一剖検例
著者: 鈴木一郎1 西野晶子1 鈴木博義2 桜井芳明1 荒井啓晶1 上之原広司1 鈴木晋介1
所属機関: 1国立仙台病院脳卒中センター脳神経外科 2国立仙台病院中央検査室病理部
ページ範囲:P.719 - P.724
文献購入ページに移動頭蓋外内頸動脈動脈瘤は文献上まとまった報告は少なく,比較的稀な疾患と考えられる5,9,11,13,14,18).成因としては,感染性,解離性,動脈硬化性,外傷性,線維筋異形成などの血管変性,頸部の外科手術後,頸部の放射線照射後等が挙げられている9-11,13-15,18).最近は画像診断の進歩により偶然発見される動脈瘤が増加し動脈瘤の発生病態も明らかになりつつあるが10),非外傷性の頭蓋外内頸動脈解離性動脈瘤(extracranial internal caro-tid artery dissecting aneurysm:EICADA)の成因をはじめとして不明な点も多い.今回われわれは病理所見上動脈硬化が成因と考えられたEICA-DAの一剖検例を経験したので,病理組織所見を中心に文献的考察を加えて報告する.
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