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研究
外傷性水頭症の臨床的検討
著者: 松下博和12 高橋和也1 前田八州彦1 萬代眞哉1 合田雄二1 河内正光1 松本祐蔵1
所属機関: 1香川県立中央病院脳神経外科 2姫路赤十字病院脳神経外科
ページ範囲:P.773 - P.779
文献購入ページに移動外傷性水頭症は稀な疾患で,その発生機序や病態については不明な点が多い.重症頭部外傷後の脳室拡大はよく見られるが,単に脳萎縮による代償性のものであることも多く,髄液循環障害を伴う水頭症の発生頻度は数%と言われている2,4,5,7).症状としては,通常のnormal pressure hydro-cephalus(NPH)の3徴候を示して発症するものもあるが,重症頭部外傷後の意識障害に隠れて症状の乏しい症例も多い1,4,5)ため,明確な診断基準がないのが現状である.また発症時期についても意見の一致を見ていない.今回われわれは,過去10年間に当院にて経験した外傷性水頭症22例の臨床像,診断,シャント術適応について検討した.
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