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研究
脳動静脈奇形におけるPET activation studyの有用性について
著者: 井戸坂弘之1 黒田敏1 宝金清博1 阿部弘1 志賀哲2 玉木長良2
所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2北海道大学核医学講座
ページ範囲:P.45 - P.50
文献購入ページに移動脳動静脈奇形(arteriovenous malformationAVM)の重症度はSpetzlerらが提唱したgradingが一般的に用いられる.この分類は周知のように(1)size of AVM,(2)eloquence of adjacentbrain,(3)pattern of venous drainageの3点に注目し,点数化することによってその重症度を決定する11).
(1),(3)の項目についてはMRI,血管造影等を用いることにより比較的容易に決定できるが,(2)に関して実際の臨床の場では,eloquenceか否かという判断に迷う場合も少なくない.さらに,脳動静脈奇形その他の頭蓋内占拠性病変により,高次脳機能の局在に偏移を生じることが知られており,本来そこにあるべき機能がどこに偏移しているのかを正確にとらえ,温存するような治療計画を立てることが重要と考えられる.
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