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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科29巻10号

2001年10月発行

文献概要

症例

高血圧性脳内出血で発症した原発性アルドステロン症の1例

著者: 中川敦寛1 蘇慶展1 斉藤桂一1 山下洋二2 白根礼造2 吉本高志2

所属機関: 1山形県立新庄病院脳神経外科 2東北大学大学院神経外科学分野

ページ範囲:P.973 - P.977

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I.はじめに
 原発性アルドステロン症(primary aldostero-nism;PA)は副腎球状層に腺腫あるいは過形成が生じ,アルドステロンが過剰分泌され,腎臓の遠位尿細管を介してナトリウム再吸収,カリウム(K)と水素イオン分泌が促進する結果,高血圧症,低K血症,代謝性アルカローシスを呈する疾患である.わが国では年間200〜300例が発見され,高血圧症患者の0.5%以下に認められるとされている5)
 従来PAのような低レニン性高血圧は血管障害の頻度が低く,比較的良性な高血圧症であるとされてきたが,最近は本態性高血圧症と比較して脳内出血を起こす確率が高いことが指摘されている6).ところが,脳内出血発症の症例に限らず,PAの早期診断は必ずしも容易でなく2),再発を予防するうえでの問題となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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