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読者からの手紙
鈴木泰篤先生への返答
著者: 久保田司1
所属機関: 1北海道社会事業協会帯広病院脳神経外科
ページ範囲:P.999 - P.1000
文献購入ページに移動 拙文4)に関しまして,鈴木泰篤先生から貴重な症例のご提示とともにご意見をいただき6),ありがとうございます.ご意見に対して返答させていただきます.
失礼ながらお手紙を拝見すると,鈴木先生は脳血管内手術(tPA局所動注およびPTA)の際に,急性大動脈解離(以下AADと略する)の頸動脈への波及という可能性を全く念頭に置かれていなかったと考えられます.発症翌日の治療前まで状態が安定していた症例で,治療終了後短時間でAADの破裂を惹起したことから,カテーテル操作(特にガイディングカテーテルの挿入)やtPAの使用,さらには術中・術後の血圧上昇などが,破裂の誘因となった可能性は否定できないと思われます.鈴木先生もそうお考えになったからこそ,われわれが行ったAADの波及による総頸動脈解離に対するPTAは,「本当に危険を侵してまで行う必要」があったかという疑問をお持ちになったと思います.
失礼ながらお手紙を拝見すると,鈴木先生は脳血管内手術(tPA局所動注およびPTA)の際に,急性大動脈解離(以下AADと略する)の頸動脈への波及という可能性を全く念頭に置かれていなかったと考えられます.発症翌日の治療前まで状態が安定していた症例で,治療終了後短時間でAADの破裂を惹起したことから,カテーテル操作(特にガイディングカテーテルの挿入)やtPAの使用,さらには術中・術後の血圧上昇などが,破裂の誘因となった可能性は否定できないと思われます.鈴木先生もそうお考えになったからこそ,われわれが行ったAADの波及による総頸動脈解離に対するPTAは,「本当に危険を侵してまで行う必要」があったかという疑問をお持ちになったと思います.
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