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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科29巻11号

2001年11月発行

文献概要

症例

8年間pearl & string signが持続した解離性前大脳動脈瘤の1例

著者: 坂本繁幸1 鮄川哲二2 井川房夫2 川本仁志2 大林直彦2 迫田英一郎2 日高敏和2

所属機関: 1マツダ病院脳神経外科 2島根県立中央病院脳神経外科

ページ範囲:P.1093 - P.1098

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I.はじめに
 非外傷性の解離性前大脳動脈瘤は,以前には比較的稀とされていたが,最近では報告例が増してきている2-4,6,7,9-11,15,16,18,20,21).本症の脳血管撮影上の特徴的所見はpearl & string sign, doublelumen, dilatation, stenosis, occlusionなどがあるが,これらの所見は発症後,早期に変化し,最終的には改善,あるいは動脈自体が閉塞することが多いとされている8,14,19,22).したがって,これら異常所見が継続することは稀で,解離性前大脳動脈瘤を脳血管撮影により長期間追跡した例は少ない,今回,われわれは発症後8年1カ月後の脳血管撮影でもpearl & string signを認めた非外傷性の解離性前大脳動脈瘤の1例を経験した.本症を呈示し,解離性脳動脈瘤における血管撮影上の異常所見の経時的変化について考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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