文献詳細
文献概要
症例
円蓋部meningioma en plaqueの1症例
著者: 松重俊憲1 吉岡宏幸12 沖田進司1 山崎文之1 杉山一彦1 有田和徳1 栗栖薫1
所属機関: 1広島大学脳神経外科 2国立呉病院 3県立広島病院
ページ範囲:P.145 - P.150
文献購入ページに移動わが国において髄膜腫は原発性脳腫瘍の23.3%を占め17),脳神経外科医にとってなじみの深い脳腫瘍である.発生部位,発育形態および病理学的所見は多様であるが,一般的には頭蓋内方向へ半球状の腫瘤を形成するものがほとんどである.特殊な形に,硬膜に沿って板状に発育進展する形態をとるものがあり,meningioma en plaque(MEP)と呼ばれる.よく知られた概念である11)にもかかわらず,その発生頻度は髄膜腫全体の2.5%と比較的稀である3).また,MEPの多くは蝶形骨縁に発生し8),円蓋部に発生した報告は散見されるにすぎない.今回われわれは,円蓋部に発生したMEPの1症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
掲載誌情報