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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科29巻2号

2001年02月発行

文献概要

症例

粒子塞栓物質による顔面動静脈奇形の治療—2症例報告

著者: 甲斐豊1 濱田潤一郎1 森岡基浩1 戸高健臣1 水野隆正1 三浦正毅2 生塩之敬1

所属機関: 1熊本大学脳神経外科 2熊本市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.187 - P.191

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I.はじめに
 顔面に発生した動静脈奇形(facial arteriovenousmalformations:FAVM)は,外頸動脈からの豊富なvascular networkが存在するため,feederocclusionのみでは早期にcollateral networkが増生し根治は期待できない.したがって,nidusそのものを閉塞する必要があり,この目的で液体塞栓物質が用いられることが多い.しかしながら,液体塞栓物質を用いると皮膚壊死や脳神経麻痺の合併症の危険性があり,cosmeticな問題を解決するという本来の治療目的には反している.
 われわれは,FAVMの治療において適切な粒子塞栓物質を用いることで,従来報告されていた再開通の問題がなく良好な治療結果を得ることができた.本疾患における粒子塞栓物質を用いた治療法について検討を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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