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症例
海綿静脈洞部アスペルギルス肉芽腫の1例
著者: 遠藤英彦1 別府高明1 荒井啓史1 小笠原邦昭1 鈴木豪1 鈴木倫保1 小川彰1 斉藤立華2 澤井高志2
所属機関: 1岩手医科大学脳神経外科 2岩手医科大学病理学第一講座
ページ範囲:P.325 - P.329
文献購入ページに移動頭蓋内真菌症において,稀に海綿静脈洞部に真菌性肉芽腫を形成し発症することがある.海綿静脈洞部真菌症は診断,治療技術の進歩した今日であっても予後不良とされている5,10).自験例は,海綿静脈洞部に真菌性肉芽腫を形成して発症し,その原因を究明する時期を逸し,結果的に真菌性敗血症と脳底動脈を中心に真菌塊による塞栓を起こし不幸な転帰をとった,海綿静脈洞部アスペルギルス症の1例である.本稿では,海綿静脈洞部アスペルギルス症の臨床的問題点を踏まえながら,自験例を考察してみたい.
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