icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科29巻5号

2001年05月発行

文献概要

研究

3次元DSAによる脳動脈瘤の診断

著者: 難波理奈1 宝金清博1 黒田敏1 岩崎喜信1 牛越聡2 浅野剛2 宮坂和男2

所属機関: 1北海道大学医学部脳神経外科 2北海道大学医学部放射線科

ページ範囲:P.393 - P.399

文献購入ページに移動
I.はじめに
 磁気共鳴血管画像法(magnetic resonance an-giograsphy,以下MRA)と3次元computedtomography angiography(以下3D-CTA)が臨床に定着し,最近の脳動脈瘤の診断においては,まずMRAによるscreeningが最初に行われ,続いて3D-CTAにより確定診断が行われるという流れが主流になりつつある.さらにはこの診断に基づいて,治療方針の決定まで進む場合も多い.くも膜下出血急性期では,現在でもカテーテルを用いた脳血管撮影が行われる場合が多いが,MRAや3D-CTAなどの非侵襲的検査により治療方針の決定が行われ,従来のカテーテルを用いた脳血管撮影が省略されることも決して稀ではない.特に,優れた3D-CTAからは,動脈瘤治療の治療方針決定に重要な要素である,動脈瘤頸部の形態についてほぼ満足すべき情報を得ることができる.
 これに対して,回転型のdigital subtractionangiography(DSA)が臨床に応用され始め,最近,脳動脈瘤診断への臨床応用が活発に行われ始めた.これは,MRAや3D-CTAという非侵襲的な診断の方向性と逆行する印象を与えるが,一方で,その有用性と意義に関する報告も最近増えてきている.この論文では,脳動脈瘤の診断における3次元DSA(以下3D-DSA)の初期臨床経験を述べ,この新しい診断機器が今後占めるであろう臨床的意義について検討する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら