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症例
脳腫瘍と鑑別が困難であったNeuro-Behcet病の1生検例
著者: 吉村淳一1 外山孚1 関原芳夫1 玉谷真一1 永井博子2 藤田信也2 江村巌3 山田光則4
所属機関: 1長岡赤十字病院脳神経外科 2長岡赤十字病院神経内科 3長岡赤十字病院病理 4新潟大学脳研究所病理学分野
ページ範囲:P.527 - P.531
文献購入ページに移動Behcet病は再発性口腔内アフタ性潰瘍,外陰部潰瘍,ブドウ膜炎を3主徴とする原因不明の炎症性疾患であり,中枢神経障害を合併したneuro-Behcet病はBehcet病の約10%に認められる6,10,11,14,18,22).Neuro-Behcet病は脳幹部や基底核に好発し,ときに多発性硬化症や脳腫瘍など他の疾患との鑑別が問題となる.
今回われわれは口腔内アフタ,外陰部潰瘍を繰り返し,若年の痴呆,右片麻痺にて発症した不全型neuro-Behcet病で術前脳腫瘍との鑑別が困難であった1生検例を経験したので報告する.
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