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読者からの手紙
青木信彦先生への回答
著者: 塩見直人1
所属機関: 1京都府立医科大学附属病院脳神経外科
ページ範囲:P.573 - P.573
文献購入ページに移動 私たちの論文に対して貴重なご意見をいただき,ありがとうございます.質問に対して意見を述べさせていただきます.
慢性硬膜下血腫の治療において,短時間かつ低侵襲で行う穿頭血腫洗浄術では,合併症なく施行するほかに再発を予防することが重要です.再発防止には種々の工夫があり4,5),私たちの方法は工夫の1つです.現時点で,再発要因は多様であり,考え得る要因を極力排除する工夫が必要です.術後残存空気の再発への関与については,従来の報告1,2)に加えて最近,ドレナージ挿入方向を解析した結果が報告されました3).この報告では,術後残存空気が再発要因となり得ると結論しており,私たちの論文と同じ趣旨であると考えられます.長期間の多量の空気貯留が外膜内膜間の癒着を妨げるなどの機序も推測されます.
慢性硬膜下血腫の治療において,短時間かつ低侵襲で行う穿頭血腫洗浄術では,合併症なく施行するほかに再発を予防することが重要です.再発防止には種々の工夫があり4,5),私たちの方法は工夫の1つです.現時点で,再発要因は多様であり,考え得る要因を極力排除する工夫が必要です.術後残存空気の再発への関与については,従来の報告1,2)に加えて最近,ドレナージ挿入方向を解析した結果が報告されました3).この報告では,術後残存空気が再発要因となり得ると結論しており,私たちの論文と同じ趣旨であると考えられます.長期間の多量の空気貯留が外膜内膜間の癒着を妨げるなどの機序も推測されます.
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