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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科3巻1号

1975年01月発行

文献概要

手術手技

Cervical spondylosis,discの手術

著者: 都留美都雄1 阿部弘1

所属機関: 1北海道大学脳神経外科

ページ範囲:P.15 - P.20

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Ⅰ.はじめに
 Cervical disc disease(Cervical spondylosis,soft disc)の治療は多くの先人が苦慮してきたところで,その手術的療法も時代と共に変遷してきた.
 先ず後方到達法について歴史的推移をふり返ってみると,Kahn(1947)7)の説にもとづいて1950年代にはcervical spondylosisに対して椎弓切除,硬膜を開き歯状靱帯を切離する方法が好んで用いられ,Peserico(1961)10),Haft and Shenken(1963)6),Stoops and King(1965)13)等は脊髄症状に対して40%あるいは80%の改善をみたと報告している.最近ではFager(1973)5)の報告があり69%が改善みたと述べているが,主として脊髄症状の改善である.本術式によると脊髄症状は改善するが根症状はかえって悪化する例もあり,筆者もその危険性を指摘した15).1961年Scoville12)は根症状を改善させるために神経根に対する除圧を目的としてfacetectomyを発表した,その後この方法は多くの諸家により用いられよい成績をあげている.Mayfield(1965)8),Epstein(1969)4)等は骨棘を除去して治療成績の向上をみたと報告しているが,後方到達による前方の骨棘除去は脊髄を損傷する危険性を含んでいるので注意せねばならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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