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研究
Glioblastomaの長期生存例と化学療法
著者: 竹内一夫1
所属機関: 1杏林大学脳神経外科
ページ範囲:P.815 - P.820
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
Glioblastoma multiformeを主とするいわゆる悪性神経膠腫(highly malignant glioma)に対する治療成績は今なお貧しく,手術および種々の補助療法にもかかわらず,大部分の症例は術後1年以内に死亡している.この点では最近まで脳神経外科医がほとんど手をつけなかった転移性脳腫瘍にほぼ匹敵するほどの予後不良な腫瘍である.ただ多くの研究によって術後の放射線療法は短期間ながら延命効果をもたらすことが確認されている(Taveras et al.14),Hitchcock & Sato4),Jelsma & Bucy5,6),Weir15),Stage et al.10).筆者は従来より補助療法として更に化学療法を追加することにより,治療成績の一層の向上を期してきたが,その"上乗せ効果"について検討してみたいと思う.
Glioblastoma multiformeを主とするいわゆる悪性神経膠腫(highly malignant glioma)に対する治療成績は今なお貧しく,手術および種々の補助療法にもかかわらず,大部分の症例は術後1年以内に死亡している.この点では最近まで脳神経外科医がほとんど手をつけなかった転移性脳腫瘍にほぼ匹敵するほどの予後不良な腫瘍である.ただ多くの研究によって術後の放射線療法は短期間ながら延命効果をもたらすことが確認されている(Taveras et al.14),Hitchcock & Sato4),Jelsma & Bucy5,6),Weir15),Stage et al.10).筆者は従来より補助療法として更に化学療法を追加することにより,治療成績の一層の向上を期してきたが,その"上乗せ効果"について検討してみたいと思う.
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