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研究
頭蓋内圧亢進時における脳血流障害の研究—(第3報)霊長類を用いた追試実験
著者: 中川翼1 都留美都雄1 矢田賢三2
所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2北里大学脳神経外科
ページ範囲:P.821 - P.825
文献購入ページに移動種々の頭蓋内病変により,頭蓋内圧がある程度以上に上昇すると,脳血流量の減少をきたすことは,すでによく知られた事実である。しかしながら脳血流量の減少が頭蓋内血流路の,どの部位の,どのような機序により生じるのかという問題は,近年迄,全く体系的な検討がなされていなかったといっても過言ではあるまい2,11).この問題に関して,著者らはすでに第1報5,13),第2報6,8)にてその成績を発表してきた.
しかしながら,これら既報の実験対象は,すべて成犬であり,ヒトへの適用を考える際,頭蓋の解剖学的構造の類似した霊長類を用いた追試実験が急務と思われた.
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