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研究
Isocount Scanningによる脳血管障害の診断
著者: 山本昌昭1 門脇弘孝1 今永浩寿1 竹山英二1 神保実1 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.827 - P.834
文献購入ページに移動1964年Harper5)等によって99mTc pertechnetateが開発されて以来,脳scanningは脳腫瘍,脳血管障害等の脳疾患に,広く用いられる様になった.また一方では,scinticameraの発達もあいまって,脳疾患の補助診断法として,脳scintigraphyは重要な地位を占めるに至っており,脳血管障害のscintigraphyに関する報告も多い1,3,4,10,11,13-16,20,21).しかし,従来の方法に関する限り,scintiscanningにしろ,scinticameraによるものにしろ,その診断精度となると,必ずしも満足すべきものではなく,例えば脳硬塞症例における陽性率は,ほぼ40-60%程度であるといわれている(Table2)3,4,15,16,20).
最近我々は,Isocount法という新しいscanning法を開発し6,7),既に200余例の脳疾患に臨床的に応用し,その結果は既に発表した8,17).従来の方法に比して,検出率は向上していると考えられるのであるが,ここでは脳硬塞症例を中心に,脳血管障害のscanning成績について述べる.
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