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研究
脳底正中部病巣のシンチグラムの臨床診断的意義
著者: 池田卓也1 戴礼忠1 堀部邦夫1 近藤孝1 魚住徹2 神川喜代男1 最上平太郎1
所属機関: 1大阪大学脳神経外科 2広島大学脳神経外科
ページ範囲:P.929 - P.937
文献購入ページに移動脳シンチグラフィーは,我国においても脳神経疾患のスクリーニング検査として急速な普及を示しつつある.脳腫瘍などに対しても80-90%の検品率が報告されているが,その疾患の種類,部位による特徴や診断的価値については,たとえば甲状腺疾患に対するシンチグラフィーなどに比較すると未だ充分認識されているとはいえない.
大脳半球ことに凸部の髄膜腫や転移腫瘍に対する100%近い診断率に比べると後頭蓋窩を含めた脳底部病変に対する診断率は低く,脳シンチグラフィーの弱点の1つともいわれている6,8).脳底正中部つまり,トルコ鞍周辺の病巣についてその原因を考えると.
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