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研究
脳血管攣縮と血管作働性アミン
著者: 桑山明夫1
所属機関: 1名古屋大学脳神経外科
ページ範囲:P.1001 - P.1007
文献購入ページに移動Ⅰ.緒言
近年,脳神経外科領域にmicroneurosurgeryが導入されて以来,技術的進歩は目覚しく,脳動脈瘤の手術成績は著しく向上したが,動脈瘤よりの再出血の防止と重篤クモ膜下出血患者の治療法に関しては,まだたしかなる見解がない.とくに後者における症状増悪の主な原因の1つとして,脳血管攣縮が以前より考えられており種々の検索がなされてきたが,いまだその原因については解明されるに至らず,治療法も確立されていない.
脳血管攣縮発生には,血管外逸脱血液が主要なる役割りを果していることが,Echlin6)らにより始めて明らかにされたが,その後Kapp12)らを始め,多くの研究者により,逸脱血液のうちでも血小板分画に,著しい脳血管攣縮能が存在する事実が判明して以来,血小板内の血管作働性物質の存在が重要視されるに至った.
近年,脳神経外科領域にmicroneurosurgeryが導入されて以来,技術的進歩は目覚しく,脳動脈瘤の手術成績は著しく向上したが,動脈瘤よりの再出血の防止と重篤クモ膜下出血患者の治療法に関しては,まだたしかなる見解がない.とくに後者における症状増悪の主な原因の1つとして,脳血管攣縮が以前より考えられており種々の検索がなされてきたが,いまだその原因については解明されるに至らず,治療法も確立されていない.
脳血管攣縮発生には,血管外逸脱血液が主要なる役割りを果していることが,Echlin6)らにより始めて明らかにされたが,その後Kapp12)らを始め,多くの研究者により,逸脱血液のうちでも血小板分画に,著しい脳血管攣縮能が存在する事実が判明して以来,血小板内の血管作働性物質の存在が重要視されるに至った.
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