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研究
くも膜下出血剖検症例の臨床病理学的研究(第2報)—剖検脳に認められる鉄顆粒細胞の意義について
著者: 榊三郎1 尾藤昭二1
所属機関: 1大阪厚生年金病院脳神経外科
ページ範囲:P.145 - P.151
文献購入ページに移動Ⅰ.緒言
くも膜下出血剖検脳に認められる病理所見のうち脳軟化巣と脳実質内出血巣は主要な所見であり1,2,15,17,19,20),またこれら病理所見がくも膜出血の続発性変化であることは今日異論がない.
一方,くも膜下出血症例の臨床的観察4,12-14,22)や実験的くも膜下出血例の成績より3,8,9),くも膜下腔に出た血液が容易に脳血管を攣縮せしめるというきわめて興味深い事実がある,脳血管攣縮というこの臨床的現象は前述のくも膜下出血剖検脳に認められる脳軟化巣や脳実質内出血の発生機序を説明するのに重要な所見である.
くも膜下出血剖検脳に認められる病理所見のうち脳軟化巣と脳実質内出血巣は主要な所見であり1,2,15,17,19,20),またこれら病理所見がくも膜出血の続発性変化であることは今日異論がない.
一方,くも膜下出血症例の臨床的観察4,12-14,22)や実験的くも膜下出血例の成績より3,8,9),くも膜下腔に出た血液が容易に脳血管を攣縮せしめるというきわめて興味深い事実がある,脳血管攣縮というこの臨床的現象は前述のくも膜下出血剖検脳に認められる脳軟化巣や脳実質内出血の発生機序を説明するのに重要な所見である.
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