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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科3巻5号

1975年05月発行

文献概要

症例

慢性脊髄硬膜上膿瘍

著者: 深井博志1 藤野秀策1 玄貴雄1

所属機関: 1川崎医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.423 - P.428

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Ⅰ.はじめに
 脊髄硬膜上膿瘍は脊痛で始まり急性脊髄圧迫症を呈し,減圧手術が遅れると重篤な脊髄麻痺を貽し廃疾となるため,早くから早期診断・手術の重要性が強調7,10,13)されているが,実際は今日でも早期診断は遅れがち4,11,17,25)である.これは本症が比較的まれな疾患1,13,18,25)で,発症より.脊髄麻痺の完成までの経過期間が比較的に速かな症例が多く10,14),この期間は他疾患と誤診看過されることに由来する.
 吾々は最近,慢性経過の本症例の減圧手術を試み,上述の事実を更めて再認識したが,本邦における本症例の報告は極めて少い11,21)ので,茲に報告して諸賢の参考に供したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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