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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科3巻8号

1975年08月発行

文献概要

研究

脳動脈瘤の再破裂に関する研究—手術待機期間中の再破裂,その対策および手術時期について

著者: 玉木紀彦1 楠忠樹1 大井静雄1 垰本勝司1 松本悟1

所属機関: 1神戸大学脳神経外科

ページ範囲:P.647 - P.654

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Ⅰ.緒言
 破裂脳動脈瘤の治療上問題となるのは,破裂直後のクモ膜下出血,脳圧亢進および血管攣縮等による初期脳損傷,次いで一旦止血された後に生じる再破裂,および血管攣縮による脳循環障害等である.初期脳損傷が軽い軽症例では問題なく早期手術により再破裂を防止することが可能であり,最善の方法である.
 しかし破裂直後の脳損傷のひどい,重症脳動脈瘤の治療方針と手術時期の問題即ち初期脳損傷による高い罹患率および死亡率を無視してでも早期手術を行うべきであるか,あるいは致命的な再出血の可能性はあるが,全身状態の改善を待って手術を行う方がよいかという問題は現在なお異論のあるところである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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