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研究
脳膿瘍に関する研究(第3報)—脳膿瘍形成過程と脳波
著者: 門田紘輝1 小川信子1 三原忠紘1 朝倉哲彦1 加川瑞夫1 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.673 - P.680
文献購入ページに移動脳膿瘍の診断に,脳波が極めて有意義であることは,古くからよく知られている.
Schwab12)は1942年に,15例の脳膿瘍について脳波検索を行っているが,その結果1例の小脳膿瘍を除いて全例が異常脳波所見を呈し,うち半数の7例においては正しい局在を示したと報告している.また,脳膿瘍形成過程の早期で,未だ局所神経症状を欠く時期においても,脳波の所見は脳血管写,気脳写に先んじて,その局在の指針となり得るとの報告も見られる5).
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