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症例
内頸動脈海綿静脈洞瘻に対するelectrothrombosisの試み
著者: 桜田修1 今井洋輔1 池谷不律1 千ケ崎裕夫1 石井昌三1
所属機関: 1順天堂大学脳神経外科
ページ範囲:P.757 - P.761
文献購入ページに移動内頸動脈海綿静脈洞瘻とは,主に外傷性機転,時に動脈瘤破裂あるいは,不明の原因で海綿静脈洞と内頸動脈との間に,異常な交通が出来た状態を呼ぶ.今回,片眼の視力を既に失い,他眼に特発性内頸動脈海綿静脈洞瘻が発生し,その治療方針は患眼の視力保存を第1と考えるべき症例を経験した.我々はこの症例に対し,網膜循環を保存する必要があるため,眼動脈圧低下をもたらすような関連動脈の血流遮断を行なうことなしに,直接海綿静脈洞部のelectrotllrombosisを行ない,視力障害等の合併症を起す事なく,瘻の完全消失を見たので,若干の考察を加えて報告する.
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